RevOpsと営業公開 更新 6 min read

HubSpotに数字はあるのに、売上まで見えない。ダッシュボードより先に揃える3つの定義

HubSpotに数字があっても会議で食い違うとき、対象、日付、更新する人の3つを揃える定義表から始める方法を紹介します。

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HubSpotの数字を揃える3つの定義

例えば同じ会議で、マーケティング担当者は「今月のリードは80件」、営業担当者は「引き継がれたのは20件」、経営者は「商談は何件?」と聞く。これは架空の場面ですが、どの数字も正しいかもしれません。ただし、何を1件と数え、いつ発生したとみなすかが揃っていなければ、数字を並べても次の打ち手は決まりません。

HubSpotのダッシュボードを作る前に確認したいのは、①数える対象、②日付の基準、③更新する人の3つです。この記事では、そのまま会議に持ち込める定義表まで作ります。

売上までの仕事の全体像から見たい方は、連載の入口「あなたは、自社のRevOpsを説明できますか?」をご覧ください。

ダッシュボードの前に揃える、対象・日付・更新者の3つの定義
ダッシュボードの前に揃える、対象・日付・更新者の3つの定義

定義1:何を「1件」と数えるか

フォーム送信は送信回数、コンタクトは人、会社は組織、商談は取引の機会です。一人が二つのフォームを送信しても、通常は同じ一人です。一つの会社から複数の商談が生まれることもあります。集計単位が違う数字を同じ列で比較すると、途中の率が意味を失います。

たとえば「商談化率」を出すなら、分子の商談件数と分母のコンタクト人数をそのまま割ってよいか考えます。同一人物から複数商談が生まれる可能性がある場合、先に「対象期間内に初めて商談へ進んだ人の割合」など、比べたい問いに合わせて分子と分母を定義します。

HubSpotのライフサイクルステージはコンタクトや会社の進行状況を表し、取引の進行は商談のステージで管理します。まず自社の会議で使う「リード」「有効商談」「受注」が、それぞれどのレコードと条件に対応するかを書きます。

定義2:どの日付で、どの期間に入れるか

同じ商談でも、コンタクト作成日、営業への引き継ぎ日、商談作成日、受注日があります。「今月の商談」が商談作成日を指すのか、今月営業が対応した商談を指すのかで数は変わります。

また、今月作成されたコンタクトが翌月に商談化することもあります。「今月獲得した人が後にどこまで進んだか」を追うコホートの見方と、「今月発生した商談を何件か」を数える期間集計は別の問いです。会議ではどちらを話しているかを明示します。

HubSpotはライフサイクルステージへ入った日時のプロパティを提供します。ただし一部の経過時間プロパティなどには契約プラン条件があります。必要な日付が現在の環境で取得できるかを確認してから、レポートの仕様を決めます。

定義3:誰が、何を根拠に状態を更新するか

「有効商談」を営業が口頭で判定しても、CRMにその理由と状態が残らなければ、翌週の集計では分かりません。担当者、判定条件、更新のタイミングを一組にします。マーケティングから営業へ引き継ぐときに必要な情報と、営業が受け取ったことを示す状態も決めます。

自動更新を使う場合は、条件を満たしたレコードを実際に数件見て、意図した状態に進んでいるかを確認します。HubSpotの標準ライフサイクルステージは、ツールによる自動更新が通常前方向に進む仕様です。誤った状態を戻す運用も、担当者と手順を決めておきます。

架空の定義表:経営と現場が同じ数字を見るための記入例
架空の定義表:経営と現場が同じ数字を見るための記入例

会議の前に作る「数字の定義表」

以下は記入例です。自社のステージ名やレコード構成に置き換えてください。

指標1件の条件日付更新する人確認元
新規コンタクト対象期間に初めて作成された人作成日フォーム/CRM運用担当コンタクト
営業引き継ぎ合意した条件を満たし、営業へ渡した人引き継ぎ日マーケ担当コンタクトと引き継ぎ記録
新規商談合意した条件で作成された取引機会商談作成日営業担当商談
受注対象期間に受注状態へ進んだ商談受注日営業担当商談

ここで「誰が見ても同じレコードを数えられるか」を確かめます。数字が合わないときは、ダッシュボードの色やグラフを直す前に、数件の元レコードまで戻って、対象・日付・更新のどこに差があるかを見ます。アクセス権やレポートの共有範囲、フィルタ、日付範囲によっても表示は変わるため、閲覧者間の差も確認が必要です。

最初のダッシュボードは、次の判断だけに絞る

すべての指標を一画面へ並べる必要はありません。たとえば週次会議なら「営業へ渡した対象のうち、未確認は何件か」「新規商談はどの入口から来たか」「受注までにどこで止まっているか」という問いを先に選び、それに必要な数字だけを表示します。

数字が食い違う理由を説明できる定義表が、ダッシュボードの設計図になります。

その次に、施策との接点が残るコンタクトと、営業が作成した商談が正しく関連付いているかを数件の元レコードで確かめます。受注金額だけをダッシュボードに置いても、どの施策や引き継ぎがその商談に関わったかは分かりません。接点の記録と関連付けが確認できてから、必要なレポートを選びます。HubSpotのアトリビューションレポートはコンタクト作成・商談作成・売上で測る対象が異なり、商談作成と売上のレポートには契約プランの条件があります。

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HubSpotの設定と現場の運用を一緒に見直したい方は、株式会社BREW UPのHubSpot BPaaSをご覧ください。

参考資料

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